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ハロゲートのおすすめ観光スポット!英国で最も幸せな街の秘密とは?

ハロゲート 観光 おすすめ Harrogate

「ハロゲート(Harrogate)は、イギリスの中でも私の大好きな街の1つで、個人的にも20年以上縁のある場所です。広々とした「ストレイ」などの緑地が街の中に点在し、さらに鉱泉水の発見によってスパタウンとして栄えた歴史があり、調べると非常に興味深いです。

ロンドンから訪れる場合、キングス・クロス駅から特急で「ヨーク駅(York)」または「リーズ駅(Leeds)」まで約2時間。その後、「ハロゲート駅」までは30〜40分ほどです。
(ヨーク駅からのルートでは「Knaresborough駅」を出発する際にカメラの準備が必須です!左方向に素晴らしい景色が広がっており、まさに「シャッターチャンス」です。)

目次

北ヨークシャー「ハロゲート(Harrogate)」とは?

ハロゲート 観光 おすすめ

イングランド北部の北ヨークシャー州に位置する「ハロゲート」は、1571年にウィリアム・スリングスビーが最初の鉱泉を発見したことで、高級スパリゾートとして発展しました。それ以前は「ナーズバラの森(Knaresborough)」と呼ばれ、湿地帯や谷が広がる地でした。ナーズバラ城に滞在していた王族がこの森で狩りを楽しんでいた歴史もあります。

ハロゲートは、バースのような厳格なエチケットを求める温泉地とは異なり、よりリラックスした雰囲気を提供しており、それが大きな魅力となっていました。18世紀から19世紀にかけて、英国中から多くの人々が訪れる流行の地となり、当時ハロゲートで温泉を楽しむことは特別で贅沢な体験とされていました。現在でも、町内には温泉を引いていた井戸(well)の跡が残っています。

ハロゲートの魅力は?

ハロゲートの魅力は、美しい街並みと手入れの行き届いた自然がつくる穏やかな雰囲気だと思います。広大な公共緑地「ストレイ」はその代表例で、200エーカーもの広さがあり、市民や訪問者に安らぎとリフレッシュの場を提供しています。

ハロゲートは「英国で最も幸せな街ランキング」に何度もランクインしており、特に2013年から2015年までの3年間は連続でトップに輝きました。現在も幸福度の高い街として評価されています(ロンドンではチェルシーやケンジントンがランクイン)。

2014年には「ツール・ド・フランス」のルートの1部に組み込まれ、ゴール地点として大きな盛り上がりを見せました。それ以降もヨークシャーでの自転車レースにおける重要なルートとしてより利用されており、サイクリング愛好者にとっても人気のある場所です。

ハロゲートは「イングランドの花の町(England’s Floral Town)」としても知られています。長年にわたり「ブリテン・イン・ブルーム(Britain in Bloom)」で複数の金賞を受賞しています。ヴァリー・ガーデンズや、RHSが管理するハーロー・カーの観賞用庭園、森林、樹木園など、豊かな自然を楽しめるスポットが数多くあります。毎年春にはハロゲート・スプリング・フラワー・ショーが開催され(グレートヨークシャーショウグランドにて)、ストレイではクロッカスや水仙、桜が満開となります。イギリスの道路ではおなじみの「ララウンドアバウト(roundabout)」の中央にも美しい花々が植えられ、街全体が花で彩られています。

さらに、1966年に始まったハロゲート国際フェスティバルでは、クラシック音楽、ダンス、ジャズ、演劇、コメディ、文学、推理小説など、さまざまなパフォーマンスやアクティビティが楽しめる文化イベントが開催されています。

1. ロイヤル・パンプ・ルーム博物館 (Royal Pump Room Museum)

ロイヤル・パンプ・ルーム博物館は、かつて「Old Sulphur Well」として訪問客や市民に鉱泉水を提供していました。その名の通り、ヨーロッパでも特に高い硫黄含有量を誇っていたことが由来です。当時の鉱泉水は入浴だけでなく、飲用としても利用され、健康に良いと評判で、19世紀から20世紀初頭にかけて多くの訪問者を集めました。1913年に「Royal Pump Room Museum」と改称され、1953年には博物館として開館。館内では温泉の歴史や関連展示物が見学でき、鉱泉水の試飲も体験できます。

2. ヴァリー・ガーデンズ (Valley Gardens)

ヴァリー・ガーデンズは、美しい景観と豊富な植物が楽しめる公園で、ハロゲートの中心に位置しています。園内には花壇、噴水、パビリオンなどが整備され、季節ごとに異なる花が咲き誇ります。家族連れや散歩を楽しむ人々にとっても人気のスポットであり、ピクニックやリラックスできる場所としても親しまれています。園内にはかつての温泉の名残も点在しています。

3. ハロゲート・ターキッシュ・バス (Harrogate Turkish Baths)

ハロゲート・ターキッシュ・バスは、1897年に建てられた豪華なトルコ風のスパ施設です。美しいモザイクタイルやステンドグラスで装飾されたこのスパは、今も温泉治療を体験できる場所として訪問者に人気です。利用の際には水着が必要です。

4. ベティーズ・ティールーム (Bettys Tea Rooms)

ベティーズ・ティールームは、1919年創業の有名なティールームで、ハロゲートを訪れた際にぜひ立ち寄ってほしい場所です。創業当初から観光客だけでなく、王室メンバーにも愛されてきました。伝統的なアフタヌーンティーが楽しめ、自家製のケーキやペストリーが絶品です。クラシックな内装と温かみのある雰囲気が魅力で、ハロゲートの象徴的な観光スポットの一つです。提供される紅茶やコーヒーは、1960年代にベティーズが買収したテイラーズ・オブ・ハロゲートのもので、優雅なひとときを過ごすことができます。

5. ザ・ストレイ (The Stray)

Stray(ザ・ストレイ)は、ハロゲートの街を囲む広大な公園で、面積約200エーカーにおよぶ公共緑地です。18世紀、町が拡大する際に住民が自然や鉱泉水の井戸を保護するためにこの地域を設置しました。現在は、広々とした芝生、並木道、そして季節の花々が美しく、地元の人々や観光客にとってリラックスできる場所として人気があります。ピクニックやジョギング、家族連れの散歩に最適で、特に春には桜が見事に咲き誇ります。

6. ハロゲート・コンベンション・センター (Harrogate Convention Centre)

2017年に「ハロゲート国際センター」から「ハロゲートコンベンションセンター」へと名称が変更されました。この施設では、国際会議や展示会、コンサート、劇場公演など、多様なイベントが開催され、国内外からの訪問者を迎えています。第二次世界大戦中、ハロゲートの大型ホテルがロンドンから避難してきた政府機関の宿泊施設として利用されたことをきっかけに、この町は会議や展示の拠点となりました。1982年にハロゲート国際センターとしてオープンした際には、ユーロビジョン・ソング・コンテストが開催され、イギリスのポップグループ「Bucks Fizz」が優勝しました。

ハロゲートを訪れた有名人

ハロゲートは、アガサ・クリスティーが行方不明事件の際に一時的に滞在したことで知られています。その期間中、彼女は「オールド・スワン・ホテル」(当時は「The Swan Hydropathic Hotel」)に滞在し、ハロゲートの温泉を楽しみ、町での社交ダンスにも参加したと言われています。

イギリスの作曲家、サー・エドワード・エルガーは、ヴァリー・ガーデンズの川沿いの道が大変なお気に入りでよく散歩をしていました。後にその小道は「エルガー・ロード」と名付けられました。

また、チャールズ・ディケンズがハロゲートを訪れた際には、ハロゲートを「最も奇妙な場所で、最も奇妙な人々が住んでいて、ダンスをし、新聞を読み、食事をするという最も奇妙な生活を送っている」と表現したことが有名です。彼の観察は、温泉街として最盛期を迎えたハロゲートの独特の社交的な雰囲気を表しています。

さらに、「シャーロック・ホームズ」の作者サー・アーサー・コナン・ドイルは、特に第一次世界大戦の頃にハロゲートを頻繁に訪れていました。彼はビクトリア通りのクラブの常連で、ビリヤードをしたり、心霊術について議論を交わしたりしていました。彼が滞在していたことで町の豊かな文化史がさらに深まり、彼が使っていたビリヤード台は現在もそのままの状態で残っているとのことです。

大戦中には「指輪物語」の著者J・R・R・トールキンも訪れたと言われています。

また、1904年の「Grand Opera House」(現Harrogate Theatre)では、シャーロック・ホームズの上演の1つに、15歳だったチャールズ・チャップリンが「ビリー・ザ・ボタン」の役として出演していたそうです。

王室メンバーもかつて温泉を楽しみに訪れており、国王エドワード7世は、ヨーロッパ各地のさまざまな保養地を頻繁に訪れ、健康に良いと信じられていた温泉水を飲むためにハロゲートにも来ていました。

おわりに

おすすめは、1~2泊してゆっくり街を巡ることです。時間に余裕があれば、ぜひとも隣町のナーズバラも訪れてみてください。特に、ナーズバラ城から眺める高架橋の景色はまるで絵画のように美しく、一見の価値があります。

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